意識高くない主婦記

ほぼ宇野昌磨選手、時々Daniel Gilliesかもしれない

4連覇!おめでとうございます

全日本選手権が終わった。SPが終わった時点で興奮のまま書きたかったけど、いつものことで結局落ち着いてから書くことに。

とはいえこんなすっかり終わってからのつもりでは無かったんだが…

 

昌磨さんのこと

SP、あんなに生き生きと滑る昌磨さんを見たのは初めてだった。頑張って笑ってるのとは違う、本当に楽しそう。ノーミスで終わった後は私も「やったぁー!」と思わず声が出て、そのまま机にヘタって少し涙が出てしまった。嬉しいし、ホッとしたし。

演技後の挨拶では観客が手を振り返していたのが、まるでショーを見ているようで、本当にいい雰囲気だった。(ステファンコーチとの、ハイタッチからの男らしいハグも大変良かったですね。カメラさんナイスです。)

FSは緊張するなと言い聞かせてもドキドキ…何せ要素が多いからなぁ。まぁまぁ危なっかしいジャンプに安心できないまま、それでもやはり笑顔が見えていたことで何とか心を落ち着けていた。

とはいえ正直これは優勝無理だろうなぁ、とにかく昌磨さんが笑顔で滑っているだけでも嬉しかったし、これ以上望むことはない、まぁ羽生さん完璧に締めてくれと思っていたらまさかの…

で、昌磨さんが優勝。4連覇。

え。まじですか?本人も良いのか?みたいないまいち喜びきれないような複雑な気持ちが出まくった優勝インタビューを聞きながら、私もどちらかというとボーゼンとしていた。

ただ、心からの安堵のようなものはあった。

その後も特に実感も沸かないまま、もともと昌磨さんが全日本王者だったしそこに違和感はなかったのですんなりと優勝は受け入れていたと思う。

そしてエキシビションで男子1位で演技する昌磨さんを見て初めて、ああ勝ったんだなぁ…としみじみ感じた次第である。

お手紙でゆる~くリクエストしたこともある、念願の大人のラ・ヴィ・アン・ローズ。情熱の真っ赤なバラのような衣装がとても似合っていた。というか昌磨さんは何色でも似合う。昨年の「タイム・アフター・タイム」とはまた違う大人の色香漂うこのプログラム、これから暫く滑ってくれるんだろうか。

 

髙橋大輔さんのこと

SPもFSも感動しかなかった。

SPは世界の頂点まで上り詰めた彼の全盛期を思えば、ジャンプは失敗し、スピンもステップもレベルが取れていなくてそりゃ無様なものかもしれない。

でもそれでいいんだ、恥ずかしいことじゃないんだと、最後まで本気で踊り切る姿にとても感動した。

FSでは、泥臭いSPとは違い、ちゃんと終わらせるという気迫を感じて、息ができなかった。

でも悲壮感は無くて、来年からアイスダンスで新しい出発をするんだという希望を感じた演技だった。

大輔さんのことを思うとき、同時にファンの皆さんの事も思う。私は知らないが、前回は突然の引退だったという。好きな選手が失意の中第一線を退いてしまう。どれほど辛かっただろう。そして今、スケートに戻ってきて、更にまだ新しい世界に踏み出すという、その彼をちゃんと送り出せる喜びはいかばかりだろうか。羨ましいほどである。

 

羽生選手のこと

このブログで一切触れてこなかったこの方、私ははっきり言って嫌いだった。平昌前から、何だか言動が嘘っぽくて、いい子ぶってるのが嫌だった。

前回の世界選手権で好感度は更に落ち、もう"名前を見たくも言いたくもないあの方"状態になってしまった。

だが、今大会は素直に応援していた。自分でも不思議だったが、投げ込みのない、温かで清廉な空気感がそうさせたのだろうか。

FSでも明らかに疲れが見えたが、最後までなにくそ!と頑張っていたと思うし、その姿を応援せずにはいられなかった。

まぁ言うても好きにはなれないけど(笑)前みたいに何もかもイヤってことはもう無いかな。

(…インタビューやらプレカンやら見るまではこれで平和に終わってたけど…無理っていうかスルースキル付いた気がする)

  

今回、全日本特有のものなのか、頑張ってきた全選手の演技を見届けようという会場の一体感を感じるツイートを見て、少し心が洗われたような気がした。

また、いろんな選手を見ることによって、やはり頑張っている選手達の、その努力には惜しみなく拍手を送りたいと思えるようになった。

きっとこれまでよりも素直に試合を楽しめるだろう。フィギュアお茶の間観戦歴2年にしてやっとその境地に達したと言うべきか。